ご当地キティちゃんストラップ(携帯小説)
御主人様のバッグのストラップ。
それは、ご当地キティちゃんのストラップ。
御主人様、僕よりも、そのストラップが大切なの?
ご当地キティちゃんストラップ(携帯小説)
スタート
僕は、子猫の時に、智美ちゃんから、買われた猫。ペットショップ出身だ。
新しくできる御主人様を、ずっと待ってた。
ずっと
ずっと
智美ちゃんは、僕を、買ってくれた。
僕は智美ちゃんと二人暮らしだった。
でもある時、二人の人間も一緒に住むようになった。
僕だけの智美ちゃんだったのに。
嫌いあいつら。
あいつらが、いいやつらだって、僕は知ってる。
でも・・・・智美ちゃんは、僕のだ。
智美ちゃんは、バッグにつけたご当地キティちゃんストラップを、今日も、いとおしそうに、見つめて、
あんなに、
あんなに、
大切にしている。
夫達からの初めて買ってもらったプレゼントだから、智美ちゃんは、あのストラップを、大切にしている。
夫、矢作(やはぎ)と夫、小木(おぎ)は、ソウルに、手作りの猫でも食べれるごはんを、あげた。
(なにさ、こんなもん…)
でも、僕のために作ったんなら食べてやる。
一口パクリと食べてみた。
すごくおいしい。夢中で食べる。
(うまいうまいうまい)
いっきに、完食。
この料理に免じて、お前らを家族として認めてやる。智美ちゃんを、少しだけ、わけてやる。ソウルは、そう思って一声
『にゃー』
と鳴いた。
おわり。