はちみつれもん。つづきその5作、幸香
ただぼぉーっとしていた。
することなんてない。むなしくCDプレーヤーの音だけが、頭の中に響く。
レモンが、中学生の時はやった歌が、流れている。
(そうだな。コーヒーでも飲もうかな。)
よっこいしょと、立ち上がり、一階のキッチンにむかう。
インスタントコーヒーを入れる。
レモンは、いつも、インスタントコーヒーを、入れる時、おまじないをかける。
【おいしくなぁ~れ、おいしくなぁ~れ。】
といいながら、インスタントコーヒーの粉を、スプーンで、こする
そして、お湯を、注ぐ。
こうすると、味がかわる気がする。
魔法使い大学を、辞めてから、よく、佳那汰とメールをするようになった。
辞める前より、頻繁にメールするようになった。
レモンにとって、うれしいことだ。
今のレモンには、佳那汰とのメールが、生活のすべてのようなものだ。
リンリン🎵
メールが来たことを、告げる音が携帯から。
すぐに確認、また佳那汰からだ。
つづく