ブランケットと私(物語)
女の子と、ブランケット。いっつも、一緒だった。
仲良し。これは、ただのブランケットじゃない。しゃべることができる。女の子とだけだが。
ある日、ブランケットが話した。
自分は、ブランケットとして生きてるが、本当は、人間の男だと。
今は、ブランケットとしての人生をあゆんでいると。
ふいに、
『行かなきゃ…。』
ブランケットは、そう言った。
ブランケットは、生前、好きだったある女の子がいた。ゆかちゃんといった。
その子が死にかけてるから、自分の命を代価に、ゆかちゃんを助けたブランケット。
その日から、ブランケットは、ただのブランケットになった。
何もしゃべれない。しゃべらない。
女の子は、とほうにくれたが、ブランケットは、もとにはもどらなかった。
女の子は、ブランケットを、今日も、ひざにかける。