はちみつれもん。つづきその4作、幸香
魔法使い大学を辞めた。
これで、自分のうそがばれずにすむ。安堵と少しの後悔が残る。
はたして、佳那汰は、大学を辞めてしまった自分と、友達関係を、続けてくれるのだろうか…。
もう、レポートを写させてもらえなくなっても、佳那汰は、あたしから、去っていかないだろうか?
魔法使い大学を、辞めることは、何もうそが、ばれないためだけじゃない。
まえまえから、考えてたことだった。
『レモンー❗❗❗』
自分の方に佳那汰が、かけてくる。
『大学辞めるのか?』
『うん❗❗❗』
元気よく笑顔で答えるレモン。
『俺のせいか?』
『え?』
『俺が図書館の幽霊のこと話したから、怖くなったのか?』
不安げに、レモンの顔をのぞきこみながら、佳那汰は、そう言った。
『違うよ。』
(てゆうか、あたしには、見えなかったし)
心の声を、言いそうになりながら、慌てて口をふさぐ。
『俺達、ずっと友達だよな?』
うれしいが、複雑な気持ちになる。
レモンは、佳那汰が、好きなのだ。【ずっと友達】は、嫌だ。心からそう思った。
『ずっと友達だよ。』
(まっ、友達でいてくれるだけ、いいかな。)
『じゃ、あたし、もう行くね。』
『おう。』
つづく