しあわせがかおるブログ

ブログと、短い1話完結ものの小説です!あと、携帯小説!

ショートショート(1話完結)



雨が降っていた…今日は一人、いや、一人と一匹で、過ごしていた。茶トラの飼い猫が、あたしの膝の上でゴロゴロのどをならしていた。親は仕事で、家にはいない。夕方ごろには、母が帰ってくる。父は1週間帰ってこない、特別な仕事だそうだ。
あたしは、昔から、茶トラの猫のことを、『だいだいちゃん』と呼んでいる。あたしには、猫の色が、茶色とゆうより、橙色に見えたから。茶トラと呼ばれる猫…あたしには、意味がわからなかったのだった。
だから、だいだいちゃんと呼んでいるのだ。雨は、激しいわけでも、ないが、窓を、半分くらいでいいから、閉めたかった、でも、だいだいちゃんが、あたしの膝の上にいるかぎり、窓を、閉めれないでいた。(せっかく寝てるしね)
ふと、開いた窓から、何か入ってきた、見た目は普通の猫だが、大きさが普通じゃない、小さいのだ。手のひらサイズ…そして、言う
『寝ている猫のために、動かないでいる優しい人間だな、おまえは。』
『えっ?あっはい。』
ちっちゃいのに、やたらと偉そうなそれは、一呼吸おいて、こう言い放つ!
『そんなおまえの願いを一つだけ叶えてやろう。』
『窓を、半分閉めて、寒いから。』
『はっ?』
びっくりしていたが、その猫にしては、ちっちゃいけど、偉そうなそれは、驚いていたが、あたしの願いを一つ叶えて出て行った、雨の音と、少しだけ閉めてもらった窓を、見つめながら、あたしは、だいだいちゃんの頭をなでた。
END

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