ショートショート(完結物の小説)
夜を照らす金色の瞳
作、幸香
夜を照らす金色の瞳。私は、それを、見てハッとした!その瞳は、夜に溶けてしまいそうな黒猫のものみたいだった。自分も昔、黒猫を、飼っていたことがあった。もういないのだが、その黒猫は。死んでしまった?いや、違う。そんなの誰にもわからない。だって、その黒猫を迎えに来たのは、死神ではなく、ただのヒヨコだった。
そのヒヨコも、黒猫の瞳と同じ、金色の毛で覆われていたから。夜でもとても目立つ!
『みーちゃん!』
黒猫は、振り向きもしてくれない。消えてしまった。金色のヒヨコと一緒に…。
それから、あたしは、1度も、ペットを飼うことができなくなった。


