雨 雨が降っていた…今日は一人、いや、一人と一匹で、過ごしていた。茶トラの飼い猫が、あたしの膝の上でゴロゴロのどをならしていた。親は仕事で、家にはいない。夕方ごろには、母が帰ってくる。父は1週間帰ってこない、特別な仕事だそうだ。 あたしは、昔から、茶トラの猫のことを、『だいだいちゃん』と呼んでいる... 続きをみる
小説のブログ記事
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おなかがすいた 【おなかがすいた】食べる前も、食べてる時も、食べた後もそう思う。あたしは、いつもおなかがすいていた。なんで?そんなの子供のあたしにわかるわけないじゃない。 あたしの国は、裕福な方じゃなく、あたしだけじゃなく、たぶん、ほとんどの子供があたしと同じ思いをしていた。 ただの裕福な国の人達... 続きをみる
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女の子と、ブランケット。いっつも、一緒だった。 仲良し。これは、ただのブランケットじゃない。しゃべることができる。女の子とだけだが。 ある日、ブランケットが話した。 自分は、ブランケットとして生きてるが、本当は、人間の男だと。 今は、ブランケットとしての人生をあゆんでいると。 ふいに、 『行かなき... 続きをみる