しあわせがかおるブログ

ブログと、短い1話完結ものの小説です!あと、携帯小説!

ショートショート(完結物の小説)

おなかがすいた





【おなかがすいた】食べる前も、食べてる時も、食べた後もそう思う。あたしは、いつもおなかがすいていた。なんで?そんなの子供のあたしにわかるわけないじゃない。

あたしの国は、裕福な方じゃなく、あたしだけじゃなく、たぶん、ほとんどの子供があたしと同じ思いをしていた。

ただの裕福な国の人達の思いつき…だったとしても、ありがたいことが始まった、募金活動だ。それのおかげで、あたしのおなかがすいてる時間は、どんどん、なくなっていった。でも、だからこそ、怖いんだ…飽きられた時が…怖い。また、昔に戻る。

24時間、ずっと、1日中、おなかがすいていたころに戻りたくない。

『おなかがすいた…』ぼそっと言ってみる。誰にも聴き取れないくらいの音量で。



END

ショートショート

焼きそば



おばあちゃんが、作ってくれる焼きそばが好きだった。おばあちゃん、どこへ行ったの?






あたしの名前は、腹ペコザウルス!…うそ、ただの小2の子供。今、お腹が減っていた。

『おばあちゃーん!夕ごはん、食べにきたよ♡』おばあちゃんと呼ばれた高齢者は、返事をし、焼きそばを、作り始めた、そして、完成した焼きそばが、テーブルに置いてあって、おばあちゃんは、2度とあたしの前には現れなかった…(なんで?)あたしには、わからなかった。でも、大人たちは、誰も騒ぐことなく、また、日常が始まる。そんな大人たちがあたしは嫌い。それに流される自分はもっと嫌いだった。

あれから、もう大人になって、焼きそばぐらい自分で作れる。でも、おばあちゃんの焼きそばの味は出せない。この国では、人間は死なない。85才をむかえると、天国に連れてかれる。天国から、帰ってきた者はいっさいいない。



END

黒猫ねこ美(第四話)

この日は朝から慌ただしく、主王は、動き回っていた。




それも、そのはずだ…。



ねこ美もみゆも猫だ!引っ越しの準備などできるわけがない。ただ、トイレを、すまし、カリカリを食べて、主王の様子を二匹の猫が見ていた。




猫らしく、猫バッグに入れられて…



みゆの猫バッグの方が新しいものだったので、ねこ美は、少し、ムスッとしていた。




そして、空港まで、タクシーで、むかう。





目指すは、東洋の島国、日本!




飛行機が、すごいスピードで飛んでいく、すっかり、人間の世界は、すごくなった!



飛行機の中は、平和なもので、客が、おのおの好きに過ごす、常識の範囲内で。





飛行機がすごい速く飛んでいることを、誰も驚かない。




その日の夜は、飛行機の中でむかえた。




つづく